束子ダイナミック

変なゲームと優しい物語が好きなブログ

2022年に遊んだゲームまとめ

あと一時間半くらいで2022年が終わりますね。ギリギリになってしまったが、そろそろ恒例と言ってもよさそうな年末まとめだ!

ゲームオブザイヤー的な選出はせず、体験版などを除いて遊んだもの全部の感想をずらずら書いていく。

最初に言っておくと、エルデンリングとスプラトゥーン3とポケモンは出てこないです。

Hades(ハデス)(1~3月, ~6月)

もう何回も書いてるので今更説明の必要もないかもしれないが、冥界の王子となって地獄脱出(家出)を目指す神話系ローグライクアクション。

ギリシア神話を丁寧に再解釈したシナリオは軽妙だけれど芯が強く、ゲームとしても難度やボリュームに過不足がなくて、本当にバランス感覚にすぐれた作品だと思う。

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記事を書いた後はクリア後要素をちょっと進めたりしたけど、まだ見れていないシステムが結構ありそう。パートナーシステムとかがあるらしいのだが、クリアまでの間にもっと早く開放されてくれてもよかったような気はするかな。

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つい先日に続編も発表されて、更なる展開に期待も高ま……タイタン? いまタイタンって言いました!?

  • 遊んだ時間:60時間(クリア)

The Good Life(1月)

しがないジャーナリストが、借金返済のために田舎町で生活しながら奇妙な事件を追うミステリアドベンチャー。動物に変身できるシステムも特徴的。主人公の図々しい性格が良い。

メインストーリーを進めるにもサブクエストをこなすにも村を歩き回って情報収集していかなければならないのだが、マップはちょっとしたオープンワールドと言っていいほどでかく、その割に移動は遅く、フル3Dのため迷ってしまい、村人の名前は覚えられず……と、遅々として進まず途中で断念。興味を惹かれるストーリーではあるし、どことなくゲームキューブ感のあるグラフィックも好きなんだが。

  • 遊んだ時間:5時間

The Artful Escape(3月)

グラムロックスペースオペラ、80年代サブカルチャーへのアンセム。たぶんそんな感じの要素がギュイギュイ詰まった、音楽SFアドベンチャー

ノリは独特だが、ユーモラスな「分からなさ」を楽しめる人ならきっとワクワクさせられる一本のはず。2022年のベスト推したいゲームはこれで行く。

題材の趣味性の高さと裏腹に、ゲームとしては非常にシンプルかつ気持ちのいいプラットフォーマー&リズムアクションになっていて、間口が広いところも好き。

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  • 遊んだ時間:5時間半(クリア)

7Days to End with You(3月)

「知らない言葉を話す女性とコミュニケーションを図りながら、自身の置かれた状況の謎に迫る」というユニークなゲームプレイで話題となり、後にゲームクリエイターズ大賞で言及されてさらに話題となったアドベンチャーゲーム

特定の単語の意味が分かったタイミングなどに輝く一瞬がある一方で、全体的なつくりはかなり粗削り。正答判定が妙に厳しくて似たようなニュアンスの単語だと弾かれてしまったり、周回プレイで同じ手順をひたすら繰り返すことになったりとドツボにはまってしまい、クリアはならず。こういうゲームは攻略見てしまうと魅力半減なので悩ましいところなんだよなぁ。

塊魂アンコール(4月)

言わずと知れたバンナムの傑作、塊を転がして大きくする……アクションパズル?いや、塊魂塊魂だろう。

そういえばちゃんと遊んだことなかったな、とゲーパス入りした機会に遊んでみたんだが、そんなにちゃんと遊ばなくても十分楽しめるタイプのゲームだということが分かりました。心のままに転がせばよいのです。そういうゲームもある。

  • 遊んだ時間:1時間半

Spiritfarer(スピリットフェアラー)(4~5月)

いかにもストーリー重視っぽい見た目に反して、船上農園要素が楽しい一本。船で行ける範囲が広がっていったり、作れるものや各種ミニゲームが増えていったりする進行感覚も程よくて、ゲームとしての建て付けはしっかりしている。

ただ、問題はストーリー部分。肝心のお世話対象である魂たちのストーリーは明らかに説明不足で、どうしても感情移入しきれなかった。匂わせるだけ匂わせた挙句、なんだかよく分からないまま昇天してしまう奴が多くて……。

あとネタバレになるので詳細は伏せるが、労働問題だとか病気だとか家族の不仲とか、いやに生々しいトピックが頻出するので、しばしば福祉の現場みたいな空気になるのも微妙な顔になってしまう。結局のところ死後の後悔なので、スッキリ解決するわけでもないしな!

「死者との最後の船旅を共にして、お別れで感涙」という立て付けから想像していたものとはどうもズレがあって、根本的なセンスの違いを感じてしまったな……。

  • 遊んだ時間:19時間

Trek to Yomi(6月)

白黒日本映画風のプラットフォーマー。サムライ時代劇ムービーを存分にやりつつ、ゲーム部分はチャンバラの駆け引きをミニマムな横スクロールアクションに落とし込んだって感じで、なかなか良い雰囲気。難易度は結構難しめだが、チェックポイント多いから頑張れば何とかなりそう。
海外制作だけどセリフとかは言われなきゃ分からないくらい自然で、そこら辺の日本人よりずっと日本神話に詳しいぞ!

タイミングの関係であまり遊べなかったのだが、そのうちクリアまで頑張りたいところ。

  • 遊んだ時間:1時間半

ウムランギジェネレーション(6月)

ただただ写真を撮るゲーム。そして写真を撮るという行為の奥深さを知るゲームでもある。個人的には今年一番刺激的だった一本で、レビューのついでにニュージーランドのことをあれこれ調べて理解を深めたりした。

海外インディーをよく目にするようになったためか、ポリティカルなゲームに遭遇する機会も増えてきた。好きじゃない人もいるんだろうけど、個人的にはこういうのもあっていいよなと思う。

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  • 遊んだ時間:10時間(クリア)

Carrion(7月)

赤くてうにょうにょした恐怖の実験生物となり、人間どもをちぎっては投げながら施設からの脱走を目指す。こう書くと『Ape Out』と共通するものも感じますね!

と、いう設定の過激さの割にはゲームプレイは比較的単調かつ地味なので、微妙にモチベが続かないままゲーパスから外れてしまった……。

  • 遊んだ時間:2時間半

DJMAX RESPECT V(7月)

韓国発のリズムゲーム。全然知らなかったのだが、PSPあたりから歴史のある人気シリーズらしい。ゲーパス対応。

難易度や使用ボタン数の選択肢は豊富に用意されており、キーボードでもプレイ可能。歌詞が韓国語の曲が多いが、楽曲の豊富さとクオリティはガチ。カジュアル〜ディープまで誰でも楽しめる音ゲーかと思う。

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MVに非常に力が入っていて、音合わせが気持ち良いのでMVオンでプレイしたくなる。テイストは曲ごとに様々で、統一されていない分「可愛い女の子を画面いっぱいに動かしたいんだよ!」「こういうのがやりたいんだよ!!」って情熱がそれぞれに迸っているのがなかなか日本にないものを感じる。

韓国の美少女イラストのクオリティは近年青天井で、K-POPは世界的にも人気。そういう意味では、本作は現代韓国ポップカルチャーの熱さの結集点ともいえて、一見の価値ありだ。

ゲームオリジナルではないタイアップ曲も結構収録されてるようで、こういう名曲に出会えたりしたのも良かった。

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  • 遊んだ時間:11時間

スカーレットネクサス(8月)

去年末にちょっとやってて、今年も再開したんだけどまた積んでしまった。全然面白いと思うんだけど、長いゲームに集中力が続かなくなってきてやばいぞ。

来年こそはクリアしたい……と思ったら、今年いっぱいくらいでゲーパスから外れてしまう模様。長いスパンで遊んでいきたいゲームは、さっさと買ったほうが結果的に得なのかもしれないねぇ……。

  • 遊んだ時間:12時間

フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと(8月)

呪われた一族の末裔の主人公が、昔住んでいた家を訪れて「開けてはいけない」とされていた部屋をどんどん暴きながら、過去の一族の死を紐解いていく――というウォーキングシミュレーター系の作品。

一族の遺影から死んだ場面を追体験していくんだけど、それぞれが凝ったミニゲームみたいになっていて、皆とんでもない死に方をしているものだから結構シュールでもある。悲しんだらいいのか笑っていいのかよく分からない。この独特の味わいが本作の魅力だ。

ちょっとシュールで奇妙なインタラクティブショートエピソード集くらいの気分で遊ぶとよさそう。こんなに名が実を表してるタイトルもあまりないだろう。

  • 遊んだ時間:3時間(クリア)

Road 96(8月)

大統領選挙を控えて不安定な情勢が続くとある国を舞台に、家出少年/少女となって国外脱出を目指すゲーム。

一周目、金さえあれば何とかなるだろうと思ったけど、行く先に食い物屋もモーテルも見つからなくて体力尽きてゲームオーバー。日本の都市密度の感覚では生きていけないんだ……。

  • 遊んだ時間:1時間半

バーンアウト パラダイス リマスター(8月~9月)

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交通マナー最悪の街「パラダイスシティ」を頭カラッポでぶいぶい走り回れる公道レースバトルゲーム。爆発炎上系アクション映画好きとしては、車がボコボコになるさまはいつ見ても心の栄養ですね(運転しない人の意見)。

Road 96の主人公がパラダイスシティへ来れたらどんなに喜ぶだろうと思うと泣けてくる……。

パワーウォッシュ シミュレーター(9月)

興奮するような面白さがあるかと言われるとそうではないのだが、意味もなく黙々と遊んでしまう中毒性が確かにあり、ゲームの面白さって本当に色々だよなぁという感慨を得た。

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桜井政博もそう言っていた。

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  • 遊んだ時間:7時間半(そんな遊んだのか…)

あつまれどうぶつの森 ハッピーホームパラダイス

開発中のリゾートアイランドで、インテリアデザイナーとして別荘を提案する――という体で、家具アイテム使い放題で色んなコンセプトの部屋を好きに作れる!という趣旨のスピンオフDLC3DS版ではこれ単品でソフトが出ていたりした。

自分で買ったわけじゃないのだが、家族が買ってたので何軒か作らせてもらった。住人ごとに決まったコンセプトに沿った別荘を作ることになっているが、決まった家具さえ入っていればあとは如何様にしても構わないような緩い作り。

CERO Aにつき酒も銃も存在しないという厳しい制限下だったが、空き瓶などを利用してウェスタン酒場らしきものを完成させることができた。

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っていうか荒野のウェスタってこれだよな……!?

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トゥモローチルドレン フェニックスエディション(9月)

社会主義世界における労働をゲームで体験する異色作、トゥモローチルドレンが不死鳥のごとく復活した。去年、発表時に前作を振り返ったりもしていた。

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今回はプレイヤーに一つの街が割り当てられるようになり、街から街へと渡り歩く社会主義労働感は多少薄れた気はするものの、中毒性と楽しさは健在。フレンドと気軽に合流できるようになったのもあり、深夜に突如押しかけて数時間詰めたりと非常に充実した残業ライフを送ることができた(迷惑)。

高いところから鉱石を蹴り飛ばしているとトモチルやってる!感があり、戻ってきたんだなという感慨を得られる。こういう形で帰ってきてくれるのはファンとしては嬉しいことである。

  • 遊んだ時間:34時間

人喰いの大鷲トリコ(10月)

\トリコ~!/

謎の遺跡で目覚めた少年が、どことなく猫っぽい「大鷲」と協力して脱出を目指していくアドベンチャー

同じ上田文人作品の『ico』でゲーム人生最大にカメラ酔いしてダウンしてしまった前歴があるのだが、多少マシとはいえ今作も酔いやすい。リニューアルしたPS Plusのお試しも兼ねていたので気合で一週間でクリアしたが、目が疲れて大変だった。

良かったのは、とにもかくにもトリコの「大きさ」の表現。ゆったりした動きや羽の質感、声、全てに説得力がある。その圧倒的なサイズ感ゆえの雑さだったり、不器用さもまた愛らしい。全然関係ないけど、自分もよく細かいものをひっくり返しては「まあトリコにしてはよく頑張ったよな」と自分を励ましている。トリコじゃないけど。

(以下、ややネタバレ)ストーリーについては「人と大鷲は共存できるのか」という点でもう一歩踏み込んでほしかったような気もするが、この和ゲーらしい慎ましさ――あくまで個人的で小さな物語に帰結するところが良いんだ、というのも分かる。

  • 遊んだ時間:12時間(クリア)

Sims 4(10月)

人間シミュレーションゲーム。『トモダチコレクション』のように、知り合いや何かのキャラクターを入れてトンデモシミュレーションさせて楽しむゲームなのか? と思っていたが、作り手の想定はどうも違うのかもしれない。

ゲームを始めると心理テストのようなものに答えて、自分のようでそうではないキャラクターを作ることになる。こいつは言わば、パラレルワールドに暮らすもう一人の自分だ。

これは例えば風光明媚な郊外に家を持って、庭にはバーベキューグリルとプール、近所の人をディナーに誘って、週末はバーで馴染みの顔に乾杯――といったようなある種のアメリカンドリームを手軽に叶えることができる願望充足ゲームなのだと思う。

彼女にギターを与えてみたところ寝食どころかトイレも忘れて弾き続けていたので、音楽の才能もありそうだ。羨ましいことだがトイレは行ってほしい。

  • 遊んだ時間:2時間

サガ フロンティア リマスター(11月)

今回はアセルス編をスタート。導入部の妖しげな雰囲気といい、独特の語り口といい、本当にシナリオごとの特色があるなぁと改めて思う。

仲間にしやすいキャラは既に相当育っているので楽勝かと思いきや、アセルス編には「ボスが急に出てくる」という特徴があるので意外と苦戦したりしている。もしかしてサガフロに楽なシナリオはない……?

ちなみにこの前サガフロ関連で謎の記事も書いてるのでよかったらどうぞ。下書きに寝かしてる間に、もうメタバースの話をする人もいなくなってしまったな……。

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ロマンシングサガ ミンストレルソング リマスター(12月)

年末恒例のサガシリーズ。2005年発売で、自分は数年前にPS2版で楽しんだミンサガがついにリマスターされるということで、待ちに待った一作。

ミンサガは面白いゲームだけど、いま遊ぶには歩行速度が遅かったので倍速機能が助かる。戦闘開始のロードも爆速になって大変快適。PS2では一周で満足してしまったけど、今回は周回して遊びたい。

グラフィックとサウンドも格段に鮮明になって、人気キャラクターであるナイトハルト殿下の美声もさらにクリアに生まれ変わっております。さらにプロモーションムービーで17年越しの新録ボイスが登場し、界隈に衝撃が走った。

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ちなみにこのリマスター元のPS2版……の更にリメイク前の、SFCロマサガ1の自由度について去年書いている。ミンサガも多少マイルドにはなっているものの、より高い完成度で「自由」を感じられるゲームなので、この機会に是非遊んでみてほしい。

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  • 遊んだ時間:6時間

まとめ

以上、おそらく21本。本当かな。思い出したら追加しよう。クリアしたの5本くらいなので去年比だと大幅減である。

今年はゲームする時間があまり取れなかったこともあって、あまりクリアにこだわらなくなったというか、一本一本をどのように遊ぼうかと気にする機会が多かったなと思う。

開発規模や売り方が多様化して、それがどんなふうに遊ばれることを想定したゲームなのか、見た目では分かりにくくなってきている。ましてそれがサブスクだったら、無理して最後まで遊ぶ動機も薄くなる。

『Hades』のように、一見マニアックそうでも意外と間口が広いものもある。『塊魂』や『パワーウォッシュ シミュレーター』のように任意のタイミングでやめても満足できるものと、『人喰いの大鷲トリコ』のようにクリアまで是非とも頑張りたいもの。

その辺の「ゲームの軽重」のキュレーションも、ゲームレビューの重要な役割になってきているんだろうなぁ。ここに書いてるくらいの短い内容でも、個別に記事にしてアクセスしやすくする方がいいのかもしれない。

あと、これまで一応ゲームブログということでゲーム以外の本、映画、アニメなどに関しては控えてたんだけど、どうせそんなに更新頻度高くもないし……ということで今後は何かあれば載せていこうかと。ゲーム記事の月一更新目標は変わらずということで。

そんな感じで来年もやっていくので、よかったらお付き合いください。

 

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去年の。

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