ゲームというのは基本的に時間のかかる遊びだが、そうでないものもある。近年はダウンロード専売タイトルの隆盛もあり、数時間でクリアできる小粒なゲームも珍しくない。このダウンロードというのが便利なもので、ゲーム機のメニューからポチポチと30秒くらいで購入してそのままダウンロードしてすぐ遊べるので、たいへん助かる。
ということでこの記事では、
- SwitchもしくはPS4のダウンロードストアで買える
- 概ね10時間以内でクリアできる
- 短くても濃い
タイトルを5つ紹介する。
- ロボットを駆りヒロインを救え!『アスタブリード』
- 最強のゴリラになれる『APE OUT』
- 全てはこの瞬間のため『ブラザーズ : 2人の息子の物語』
- 大人のバーテンダー会話シミュ『Va-11 Hall-A』
- ゲームでならどこまでできる?『HEAVY RAIN -心の軋むとき-』
ロボットを駆りヒロインを救え!『アスタブリード』
- プラットフォーム:Switch / PS4など
- 定価:2,000円
- プレイ時間:クリアまで1時間以内〜数時間
- 公式サイト:http://edelweiss.skr.jp/works/astebreed/
ロボアニメ風のノリが存分に楽しめるシューティングゲーム。ステージ中にも無線で喋りまくったり、視点がどんどん変わってく華やかな演出が楽しい。弾幕の飛び交う様子は難しそうにも見えるが、マルチロックでオート射撃がガンガン炸裂するシステムは爽快で分かりやすく、自動回復もあるので割と優しめ。ラストステージはそれなりに手強いが、演出目当てでも気軽に手を出しやすいゲームだと思う。
3DのグラフィックはPS4のゲームとして全然見劣りしないレベルにあり、短いながらもイラストを使ったストーリームービーまである。これで2000円のインディーゲーム!?と当時は驚いたけど、今やこのくらいは……いやここまでのはあまりないか。このサークルが後に『天穂のサクナヒメ』を開発し、本格的にインディー作品とメーカー作品の壁をぶち壊したのも納得である。
最強のゴリラになれる『APE OUT』
- プラットフォーム:Switchなど
- 定価:1,500円
- プレイ時間:クリアまで3時間程度
- 公式サイト:https://apeout.com/(かっこいい……)
「ゴリラになりたい」と思ったことが一度でもあるなら、『APE OUT』を遊んでみよう。小賢しくも銃火器で武装し野生を束縛する身勝手な人間どもを蹴散らす過程で、すっかりゴリラの心になることができます。
このゲームはとにかく隅から隅まで格好よさに満ちており、音楽も最高に格好いい。敵を倒すときのSEと一体になったジャズサウンドはゲームの盛り上がりに合わせてテンションを上げていき、アクションゲームでありながらリズムゲームのような高揚感をもたらす。得られるのは一段上のゴリラとの一体感だ。ゲーム中にセリフは無いが、ラストステージの展開には胸が熱くなること間違いなし。
全てはこの瞬間のため『ブラザーズ : 2人の息子の物語』
- プラットフォーム:Switch / PS3など
- プレイ時間:クリアまで4時間程度
- 定価:1,590円
兄と弟ふたりのキャラを操作して進んでいくパズルアドベンチャー。こう、PVを見ただけだと平凡なゲームに見えるかもしれないが……これは始めたら絶対に最後まで遊んでください。ということでここに書けることはあまりない。
メインビジュアルから心温まる雰囲気ゲーかと思いきや、実はCERO Dで割とグロテスクな描写があるので苦手な人は注意。また、Switch版は当初何かグラフィックがおかしかったとのこと*1。今修正されているのかは分からないが、こちらもご注意を。
大人のバーテンダー会話シミュ『Va-11 Hall-A』
- プラットフォーム:Switch / PS4など
- 定価:2,200円
- プレイ時間:クリアまで10時間程度
- 公式サイト:http://publishing.playism.jp/va11halla
バーを舞台にしたレトロでお洒落なゲーム……という顔をしているけど、これの本質は大人のサイバーパンク猥談シミュレーターである。だがそこがいい。お酒入ってるからね、しょうがないね。
会話がメインのゲームだが、主人公はバーテンダーということでカクテルを作る要素があり、グッと雰囲気が出ているのがよい。舞台であるグリッジシティの退廃的な現状……不安定な情勢とそれに翻弄されながら生きる人々が、あくまでバーテンダーの視点から生々しく描かれていて、その空気感も魅力。というか、これを開発したスタジオのあるベネズエラの実際の情勢がモデルだというから*2生々しいどころの話ではないのだが。
ゲームでならどこまでできる?『HEAVY RAIN -心の軋むとき-』
『Detroit: Become Human』の前身と言える体感型アドベンチャー。なのだが、こちらの方がプレイヤーに体感させる内容がもっと尖ってるというか……。上のPVにもあるように、よくもまぁ次から次へとこんな嫌なシチュエーションを思い付くものだな!と感心してしまうシーンがてんこ盛り。そのしんどさに逆に一見の価値あり、というタイプのゲーム。このスタジオが今後PS5のハプティックフィードバックとアダプティブトリガーを使ってどんな体験(いやがらせ)をさせてくれるのか、不安でならない。出たらやるけどさ。
元はPS3のパッケージゲームで、PS4のリマスター版は『BEYOND』とのセット販売もあり。上もそのセット版のPVですね。なんか今見たらセット版だけセールで1,000円台とかになってた。 これや『アスタブリード』あたりはよくセールで半額以下になってるので、それを狙ってみるのもよい。
全体的にCERO高めのチョイスになったため「大人のための」としてみたが、CERO Zタイトルは含まれてなかった。さらなる刺激を求める人はPCで『Doki Doki Literature Club!』とかやっとくといいんじゃないでしょうか。
(9/6 追記)とか言ってたら、『Doki Doki Literature Club!』が『ドキドキ文芸部プラス!』として10/7にSwitch、PS4にも移植されるとか。しかもCERO C! 最低でもDは付くと思ってたので驚きだ。
#ネタバレ厳禁で伝えるDDLCの魅力
— 束子フロンティア (@TowerSea255) 2021年8月17日
ただのノベルゲームと侮るなかれ。二転三転する展開に多彩な演出も盛りだくさん。文芸部らしく単語を選んで詩を作ったりもできる。
予測不能のドキドキな青春があなたを待っているぞ!
……モニカ……こんな感じでいいかな? https://t.co/NE0UBKvMA0