束子ダイナミック

ゲームを遊んだりゲームに遊ばれたりしている

「Xbox Game Pass for PC」で、ゲームのサブスク始めました(レビューもあり〼)

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NetflixSpotifyなど、映像や音楽をサブスクで楽しむのがずいぶん一般的になった。それに比べると、ゲームのサブスクは全然流行ってない。

ゲームは場合によっては一本で何十~何百時間、何か月と遊べてしまうので、月いくらで幅広く遊べることの旨みが少ないというのはある。そもそもコスパの良い遊びなのだ。

だが、ゲームは触ってみないと分からないものでもある。ある程度ゲームを遊んだ人間なら、買ったはいいけどどうしても合わなかったやつが何本か思い当たるだろう。また、最近はダウンロード専売が可能なことからプレイ時間の短いゲームも増えている。見方によっては、ゲームはサブスクにぴったりなのかもしれない……特に自分のような飽きっぽい人間にとっては。

ゲームのサブスク現況2021

プレイステーションには「PS Now」というサービスがある。そもそもはPS3のタイトルをストリーミングでプレイできるという触れ込みで始まったものだが、現在はダウンロードにも対応し、PS4の比較的新しいゲームもラインナップ。PCにも対応するサブスク的なサービスとして生まれ変わっている。が、比較的新しくなったとはいえ、やはり数年前に発売されたような少し古めのゲームが中心である。

任天堂はサブスクサービスを提供していないが、オンライン利用権の「Nintendo Switch Online」に加入しているとファミコンスーファミのゲームが遊び放題となるのが一応サブスクと言えなくもない。とはいえレトロゲームアーカイブ的な意味合いが強く、おまけ的な位置付けだろう。

そしてMicrosoftが展開するのが、今回紹介する「Xbox Game Pass」だ。現状、三大プラットフォームで一番有力なサブスクサービスを行っているのがなんとXboxなのである。

Xbox Game Pass for PC」って何?

Xbox Game Pass」はその名の通り基本的にはXboxユーザーのためのサービスだが、プランの中に「for PC」というPCのみを対象にしたものがあり、これはWindowsPCがあれば利用できる*1。お値段は月850円とネトフリのおよそ半額。他にコンソール向けの「for Console」と両方で使える「Ultimate」がある。

コンソール向けとラインナップに多少差があるようなのだが、それでも常時100タイトル以上が遊べるようだ。このラインナップは定期的に入れ替えられ、新作がいきなりゲーパス対象になることもあるのが最大の特徴だ。

▼現在の対象タイトルはここで確認できる

www.xbox.com

さらに目玉は「EA Play」というEAタイトルの遊び放題が含まれており、EAやベセスダの最新AAAタイトルが発売日から遊べたりするらしい。なにそれすごい。

あとこれは導入してみて分かったが、ラインナップとして「ちゃんと面白いゲーム」が厳選されているのは心強い。ネトフリもそうだが、サブスクというのは実際使ってみると、物量よりもキュレーションの質が重要だ。ある程度数を絞って面白さを保証してくれた方が有難い。近年ますます玉石混交のゲーム市場で、口の中に石を詰め込まれて死にたくなければな。

Xbox Game Pass for PC」のはじめかた

このサービス、紹介からヘルプまで全てがMicrosoft話法で書かれているので分かりにくいのが一番の難点である。決して日本語がおかしいわけじゃないのに何でだろうね?

とはいえMicrosoftWindowsのお膝元でもあるので、導入してしまえばスムーズに稼働してくれる。以下、導入メモ。

  • Microsoftアカウント(Win10ユーザーなら最初に作らされたはず)にクレカ情報登録して加入。初月のみ100円。必要なら自動更新を切る。
  • Xboxプロフィールの作成。勝手に知らないネームが設定されるがそういうものらしいので手動で変更しよう。初回の変更は無料。
  • ゲームのインストールはMicrosoftストアか、Xboxアプリをインストールしてそこから。アプリが便利だが、Game Pass加入情報が反映されるのにタイムラグがあった。
  • コントローラーはPSのデュアルショックで概ねOK。ゲームにもよるが振動したり、ボタン指示がちゃんとPS準拠になってくれることもある*2。ただ、フライトスティック扱いされてどうにもならないのが一タイトルあった*3
  • 見た感じ全てのゲームが日本語対応しているっぽい。起動して英語になってたらOptionから切り替え。

ハイスペックPCが必要?

推奨スペックはゲームによってバラバラなので、低スペックPCでも遊べるゲームはある。2Dゲームだと「Win10ならOK」のものから「何でもいいからグラフィックボード積んでおけ」程度。3Dになると大体「要グラフィックボード」でゲーミングPCが必要なようだ。

ちなみに自分のPCは去年セールで9万円切ってたASUSのゲーミングノートCore i7-9750H/GTX 1650/メモリ16GB)でゲーミングPCとしてはエントリークラスのものだが、軽いゲームについては何の問題もなく、なんだか重そうな『スターウォーズ スコードロン』も普通に動いてくれた。これ以上重いゲームがあっても、必要に応じて画質を下げるなどすれば遊べそう。このくらいのスペックでも十分楽しめそうだ。

え? 最新のXbox Series買った方が安い……?

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それはそう。ゲームハードというのは同等スペックのPCと比較すると物凄く安いので、これ用にゲーミングPC買うくらいなら素直にコンソールがよい*4。いまだに品不足で買えないのがネックだが……。

で、どんなゲームが遊べるの?

結局重要なのはこれである。ということで、いくつか遊んでみて面白かったゲームのファーストインプレッションを書いていく。ただし2021年9月13日現在ラインナップに入っているゲームなので、あなたがこれを読んでいるときには外れている可能性がある。

Donut County

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  • 遊んだ時間(クリアまで):2時間20分くらい

地面に空いた「穴」を操作してそこにあるものを落としてくゲームです。と言われても何のこっちゃと思うだろうが、本当にそういうゲームなんだ。信じてくれ。

このゲームの良いところは、ただシュールさの一点突破ではなく、そこにきちんと(?)ストーリーがあることだ。舞台となる街には色々な住人がいて、それぞれに生活があり、その生活を我らが「穴」が破壊していく。穴の底では、穴に落とされた住人たちによる吊し上げとも雑談ともつかない軽妙なトークが展開されていく。そしてプレイヤーは次の犠牲者を淡々と「穴」に落としていくのです。

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短いプレイ時間にこういう死ぬほど馬鹿馬鹿しいテキストが凝縮されていて、端的に言って最高でしたね。これを定価の1500円で買うかというとうーんというところなんですが、サブスクで遊ぶには最高の一本。GamePass、こういうのいっぱいくれ。

Cris Tales

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  • 遊んだ時間:2時間くらい

ステンドグラス風のアニメーションが特徴的なRPG。3D空間に2Dのキャラや背景が折り重なっている「飛び出す絵本」のようなグラフィックで、実際に動くと静止画で見るより断然美しい。キャラデザも非常に可愛く、動きは表情豊かである。

ゲーム部分はというと、スタンダードなコマンドバトルに「敵を未来に送る/過去に戻す」という要素が加わり、毒や属性魔法との組み合わせで大ダメージを狙えるというもの。扱いの難しそうなシステムだが、今のところ上手く落とし込んであるように思える。

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序盤から結構ギリギリの難易度バランスで、ここは良くも悪くもクラシック。『スーパーマリオRPG』風のタイミング良くボタンを押すアクションがあり、タイミングが明示されないところも同じなので、あっちが苦手だった自分は同様に苦戦。

おそらくレトロJRPGリスペクト志向なのだと思うけど、見た目がかなりイケてるので、ゲーム部分ももうちょっと今風でカジュアルでもいいのになぁと思わなくもない。まぁレトロJRPGプレイヤーなので、この程度楽勝ですよと強がって、もう少し遊んでみます。

Twelve Minutes

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  • 遊んだ時間:2時間くらい

ある夜、我が家で妻との時間を過ごしていた主人公は、突然訪ねてきた男に理不尽に殺されてしまった! と思う間もなく、帰宅した瞬間にタイムリープ! 12分間を繰り返しながら何故殺されなければならないのかを解き明かし、運命を変えろというゲーム。この概要だけでもう面白いな。

一度見た会話はスキップできたり、主人公の記憶力が抜群なため知ってる情報に応じて選択肢が勝手に広がっていったりとテンポの良い作りは好印象。でも、基本的な移動や物を調べる動作がまどろっこしく、ゲームの性質上あれこれ試したり繰り返すことになるのでちょっとしんどいかも。そんなに長くないゲームだと思うので、そこまで致命的ではないとは思うが。

Hades

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  • 遊んだ時間:2時間くらい

ギリシャ神話の神々が続々登場するローグライクアクション。冥界を舞台に、冥王神ハデスの息子ザグレウスの家出チャレンジが始まる。死ぬと屋敷に戻されて怒られる。

本作は去年、なんか色んなゲームオブザイヤーをいっぱい取っていた話題作。こういうAAAじゃないローグライクは良作も多いけど(『Dead Cells』など)、何故これが殊更評価されてるのか?と謎であった。

序盤を少し触っただけでも良ゲーなのは分かる。小さい部屋に分けられていて、全ての敵を倒すとアイテムが貰えて次の部屋に進めるというシンプルな進行。とりあえず敵を倒せばよい、パワーアップも二、三個提示された中から選択すればよい、と、迷ったり困ったりすることがないので遊びやすい。

ローグライク仕立てではあるが、恒久的なパワーアップ要素も多く、屋敷に戻るたびにストーリーが進むので、安心して死ねる……というとアレだが、比較的肩の力を抜いて遊べるのは良い点かも。

とはいえ、ここまでの評価の理由はもっと先にあると思うので更なる研究(プレイ)が必要である。

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これもしかして凄いほのぼのしたストーリーですか?

SkateBIRD

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  • 遊んだ時間:2時間くらい

小鳥がスケボーをする映像と『スケートバード』というタイトルを一目見た瞬間から「絶対買うぞ」と決意していたゲームが、発売日からゲーパスに入ってきた。

その名の通り「小鳥がスケボーをするゲーム」で説明はほぼ終わりである。なんと小鳥のキャラメイクもできる。その天才的な発想とテキストの脱力感を楽しみながら、複雑な操作に慣れていこう。

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ストーリーがしっかりあり、操作のチュートリアルにもなっているのが親切。スケボーというのは転びながら覚えるものなのだと思う。いつかきっとカッコよい滑りができるイカしたバードになれる……はず!

他、プレイ済みでおすすめのもの

他ハードでプレイ済みの傑作も多数ラインナップされていたので、最後に軽く紹介を。

2Dアクションの『Celeste』は、死にゲーながら下手でもいつかは突破できる優しさのあるゲーム。通常クリアまでなら10時間ほどで、そのゲーム性とリンクした現代的なストーリーも魅力。山を登れ。

みんな大好き『Undertale』はユーモラスで驚きに満ちてるが毒もある一本。JRPGにリスペクトを捧げているが、ゲームとしてはアドベンチャーに近い。これも短いのでサクッと遊べる。

ローグライクメトロイドヴァニアDead Cells』は美しいドット絵の中を華麗なアクションで駆け抜けるゲーム。多彩な武器の中からどれを拾って、どの道を選ぶか。死と経験を重ねて最深部を目指せ。

Overcooked! 2』は完成されたパーティゲーム。一人で遊んでも熱いが、友達と一緒だとなお良い。鍋は燃えるもの。食材は床に転がしておけ。

VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action』は、うらぶれた街の片隅のバーテンダーとして、酔った客とのトークを楽しむゲーム。深夜に酒を引っかけながら遊ぶのにぴったり。PCに酒をこぼさないように。

ドラクエⅪ S』や『Slay the Spire』は間違いなく面白いゲームだけど、130時間と80時間コースなのでサブスク向きではないかも……。でも、気に入ったら20%オフで買えるというオプションもあるんだった。考えられてるな。

(9/18 追記)『SkateBIRD』の項を追加。『Hades』の項も少し追記しました。


▼関連記事

ヴァルハラ以外の四本もゲーパス向きだと思うので入ってくれたらいいのに。

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サブスク検討のきっかけになった企画。

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*1:Macについては記載すらないのでたぶん無理

*2:なってくれなかったら「AとB、XとYが任天堂ハードと全部逆」と唱えて脳内で何とかしよう。どうしてこうなった

*3:後述の『スターウォーズ スコードロン』なんだが、解決法知ってる人いたら教えてください!

*4:ただし、EA Playはfor PCとUltimateのみで、for Consoleには付属しない